無口じゃなくて「わからない」──初対面が苦手な夫の本当の理由
喋らないのは、冷たいからでも無関心だからでもなかった。 「話したいけど、何をどう言えばいいのかわからない」。 ASDの特性と向き合って見えてきた、ぽんさんの本当の気持ち。
喋らないのは、冷たいからでも無関心だからでもなかった。 「話したいけど、何をどう言えばいいのかわからない」。 ASDの特性と向き合って見えてきた、ぽんさんの本当の気持ち。
新しい趣味が欲しいと言いながら、ネットだけ見て何も始めないぽんさん。 そのまま放置していたら、私の中にも小さなモヤモヤが積もってきた。 これってやる気がないの?それとも…?──ただのぼやきのようで、同じ気持ちの人に届いたら嬉しい。
ぽんさんは、私の部下に会ったことがない。 それでも、私がふと話す職場の出来事に対して、思いもよらない視点から「本質」を突いてくる。 ぽんさんにとってはただの雑談。でも私は、そのさりげない一言に何度も救われてきた。 ADHDとASDの診断を受けているぽんさんが“なんとなく”と口にするその背景には、 相手の気持ちを何度もシミュレーションし続ける、深くて繊細な思考があった。
ぽんさんが集中しているときに限って、ベルは「やっちゃいけないいたずら」をする。 叱ったあとのベルの視線に、ぽんさんは言葉を失い、自分を責めはじめる。 これはただの落ち込みじゃなくて、ADHDやASDの特性も関係しているのかもしれない――そう思うようになった。
ASDの特性のひとつ、“ぐるぐる思考”。 一度気になったことを何日も考え続けてしまうぽんさん。 そんな夫を見ていて、戸惑い、時にイライラしたこともある。 でも今は、それも「ぽんさんらしさ」だと思えるようになってきた。
自分の言葉が何ひとつ届いていないように感じて、虚しくなる日がある。 「そうだね、やってみる」と言ってくれても、実際には何もしない夫。 責めたくないのに、責める気持ちが湧く――そんな自分にも疲れてしまう。 これは誰かが悪いんじゃない。私たちの間にある「わかり合いにくさ」の問題だった。
会社の飲み会で、うまく話せない。汗が止まらない。気を使いすぎて疲れ果てる——。ADHDとASDの特性を併せ持つ夫・ぽんさんにとって、飲み会は楽しい場ではなく“耐える場”だった。昔のエピソードとともに、彼が何を思っていたのかを綴ります。
ASDの特性を持つ夫との日常には、誤解やもどかしさがつきもの。 無口で不器用に見えても、本当は人との関わりを大切にしたい人。 “普通”が通じないすれ違いの中で、少しずつ見えてきた歩み寄りの形。
「怒ってるの?」 何度も口にしたこの言葉。 無表情なぽんさんを前に、不安になることもあったけれど―― 今ではその“無表情”の奥にある気持ちが、少しずつ分かるようになってきました。
ASDという言葉から、どんな人を思い浮かべるでしょうか。 無口で空気が読めなくて、会話がちょっと独特な人? 私の夫・ぽんさんもASDの傾向がありますが、実際に一緒に暮らしてみて感じるのは、「空気が読めない」どころか「読みすぎてしまう」という繊細さ。 一般的なASD像とは少し違うぽんさんの姿を、今回は紹介したいと思います。
ふだんは普通に話せるのに、3人になると急に無口になるぽんさん。 実はその理由、「相手を傷つけたくない」からだった。 ASDの特性と、優しさが重なった“ぽんさんらしい”苦手ポイントの話。