犬の歯磨き、嫌がるときはどうする?習慣化できた我が家のやり方

犬も歯が命

ベルのお迎え前に飼育について勉強したときに、犬にも歯磨きが必要と知った。
だからこそ、私たちはベルをお迎えしたときから、「歯磨きは絶対に習慣にしなきゃ」と思っていた。
犬の口臭が気になる、歯石がびっしり、年を取ってから歯が抜けてしまう…なんて話をよく聞いていたので、ベルにはそうなってほしくない。

調べてみると、犬の歯はたった3日で歯垢が歯石に変わってしまうと知って驚いた。
人間よりもはるかにスピードが早く、しかも一度ついた歯石は自宅で取ることが難しい。
そうなる前に、ケアを「当たり前」にしておきたいと思ったのだった。

最初はやっぱり嫌がられた。それでも、少しずつ慣れていった

歯磨きのスタートは、歯磨きシートを指に巻いて、口のまわりを拭くことから始めた。
それはベルのお迎えの際に、店員さんから教えてもらった方法。

当然ながら、ベルは「なにそれ!?やめて!!」という様子で、指を何とかして噛もうとしてきた。
地味に痛い。
それでも怒らずにほんの少しずつ、短時間で済ませるようにした。

慣れてきたら、指に巻いたシートで歯をなぞるようにしてみた。
最初は不思議そうにしていたが、口に触れられることへの抵抗が少しずつ減っていったようだった。

歯ブラシデビューも、タイミングが大事だった

指でのケアに慣れてきた頃、歯ブラシデビューをしてみた。
犬用歯ブラシも本当に種類が豊富で、どれを選べばいいのか迷ってしまう。

超小型犬〜大型犬まで、サイズ展開がさまざまだ。
指サック型、360°歯ブラシ、ふつうの歯ブラシタイプ…と形もいろいろある。

試行錯誤の末、我が家では小型犬用の360°歯ブラシ+チキン味の歯磨きジェルに落ち着いた。

チキンの香りにテンションが上がったベルは、歯ブラシをおもちゃだと思ってカミカミ。
こちらとしては歯を磨きたいのに、ベルとしては「ちょっと貸して?それぼくの」と主張してくる。
まさに攻防戦だった。

でも、ジェルのおかげで油断する瞬間もある。
「美味しい……」とウットリしている隙に、「今だ!」とササッと磨く、そんな日々だった。

歯磨き以外にも、できることはいろいろある

そうして歯磨きを頑張ってはいるものの、「完璧にできているか」と言われると困る。
やっているつもりだけれどきっと磨き残しもあるだろうから、完璧な歯磨きはなかなか難しい。
だからこそ、歯ブラシ以外のアイテムも活用していた。

・ロープのおもちゃ(噛むことで汚れを落とす効果があると言われている)
・デンタルガム(ご褒美兼、口臭・歯垢対策)

我が家では、遊びの時間にロープを取り入れたり、食後にガムをあげたりしている。
特にベルはロープのおもちゃが大好きなのでありがたい。
デンタルケア的には編み目に噛みついてほしいところだけど、なぜかベルは「何とかしてロープを解こう!」と毎回解くのに夢中になっていた。

与えて数十分で「ロープ」ではなくなったおもちゃも数知れない。
「解体職人だから仕方ない」「…楽しそうだからヨシ」と私もぽんさんも半ば諦めている。
そうして「歯磨き=イヤな時間」にならないように、楽しみながらできる工夫を意識していた。

毎日が理想。でも「少しずつ続けること」がいちばん大事だった

本音を言えば、毎日の歯磨きは大変。
忙しい日や、ベルの気分が乗らない日は、なかなかうまくいかないこともある

でも、完璧じゃなくても、やらないよりずっと良い。
そう思って続けていたら、今ではすっかり「歯磨きは日課」という空気ができていた。

ベルにとっても、「歯磨きのあとは一緒に寝られる時間=楽しみ」くらいの気持ちになっていたようだった。
歯をきれいに保つことはもちろん、お互いに向き合う時間にもなっていたと思う。

小さな積み重ねが明日への一歩

犬の歯磨きは、最初はハードルが高く感じるかもしれない。
でも、焦らず、少しずつ、楽しい時間にしていくことができれば、ちゃんと習慣になる。

「今日はちょっとだけ口の周りを拭いて終わり」でもいい。
「歯磨きガムをあげておしまい」でもいい。

そんな積み重ねが、結果的に大きなケアにつながるのだと、ベルと一緒に過ごして感じている。
犬の歯磨き、うちではこんなふうにやっている──そんな記録。